伊豆学研究会

2016.02.15

松崎町依田家住宅保存資金寄付のお願い

松崎町大沢にある依田家住宅は、約300年前の木造平屋建て、なまこ壁と塗籠の防火建築の江戸時代の名主の屋敷として、かつて民家、民俗学者で「考現学」を唱えた今和次郎氏が絶賛しました。国の登録文化財になっていましたが、平成22年、5棟が依田家住宅として静岡県文化財に指定を受けました。

依田家は江戸時代には代々名主を勤めた家柄で、幕末から明治の動乱期を乗り越え、依田佐二平・勉三兄弟は特に知られた篤志家です。弘化3(1846)に生まれた佐二平は実業家であり国会議員になった政治家でもあります。三餘塾の最初の塾生で、父親の死去に伴い若くして大沢村の名主になりました。明治2年(1869)、佐藤源吉らと江奈村(現松崎町内)に謹申学舎を開校、学制発布後、6年に自費で「大沢学舎」を建て、同12年木村恒太郎・大野恒哉らと私立豆陽学校(現 下田高校)を創立しました。明治8年(1875)松崎に製糸場を設立し、南伊豆は日本有数の養蚕の地となって「松崎まゆ」として知られるようになりました。同15年依田善六とともに豆海汽船会社を設立して、沼津から西伊豆・下田・東伊豆を回り京浜に至る航路を開きました。

嘉永6年(1853)に生まれた勉三は兄佐二平の勧めで横浜のワッデル博士の塾に入門、明治7年(1874)慶應義塾に入学、北海道開拓に一生を捧げる志を立てました。「ますらおが心定めし北の海、風ふかば吹け、浪たたば立て」という歌からその決意を知ることができます。北海道開拓事業完遂のため、明治15年1月1日晩成社を設立、一門の依田善六(のち佐二平)を社長、勉三が副社長となり、資本金は依田一族が出資しました。当初はバッタ被害や病気に悩まされましたが、亜麻糸の製糸、牛肉やカニの缶詰づくりを手がけました。「帯広」の名はアイヌ語の湧水が流れる意から依田勉三が命名したといわれています。

このように、地域振興、北海道開拓に私費を投じて尽力した依田家が守ってきた依田家住宅を当法人とNPO法人くらしまち継承機構さんと協同落札いたしました。依田家住宅は地域の財産であり、北海道開拓の象徴と考えています。落札にあたりました、両法人とも借入をして対応しました。このような状況で、今後の住宅保存、活用に向けての資金も潤沢にはございません。私たちの活動に賛同していただき、少しでも結構ですので、寄付に対する格別のご支援を賜りたく存じます。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

平成27年10月吉日

問合せ先 賀茂郡松崎町 蔵ら 青森
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